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ゲームレビュー
■ ドラゴンクエストI・II ■

[ 1 ] クラッシュ信者 2003/08/14 19:59TOTAL:40
グラフィック難易度シナリオサウンド操作性
2 点5 点6 点5 点2 点
お買い得度お楽しみ度キャラクター度バグ対策度総合評価
2 点2 点6 点8 点2 点
このゲームは古典的RPGである。私の言う古典的RPGとは、プレー時間の大半を経験値かせぎに費やさなくてはならないRPGのことをいう。ドラクエシリーズはこのT.Uに限らず、その全てにおいて経験値かせぎをしなくてはならない。経験値かせぎの利点は、戦闘回数の多さゆえに仲間が持っている魔法あるいは特技を大いに活躍させることができるということと、RPGの華であるモンスターとの接点が多くなるということであろう。しかし、戦闘回数の多さが仇となり、それが経験値かせぎの欠点にもなるというのは周知の事実である。RPGの戦闘というのはそのだいたいが単調作業であり、回数が多くなると途中でだれてしまうことが多いからだ。という訳で、ドラクエシリーズは単調作業が嫌いな人には全くおすすめできない。
この他にも、このゲームには古臭いと思われる部分がたくさんある。表示されるキャラクターのサイズが小さい、歩く速さが非常に遅いなどがそれである。キャラが小さいのは賛否両論あろう。私なんかはむしろ肯定派である。キャラが小さければ、その分周囲が大きく見える。RPGにとっては重要な世界を広く見せることをそれだけで実現できる。その一方で、歩く速さが遅いのはかなりの問題点だ。これは操作性の悪さに直接結びつくからである。RPGの醍醐味には戦闘以外に、この世界の住民たちの何気ない一言に耳を傾けるというのがある。足が遅くてはそれが億劫になり、RPGの醍醐味の一つを台無しにしてしまう。
ストーリーに関しては、現代の観点からすれば非常にそっけない。主人公は当然として、それをとりまく仲間達もめったに話すことはない。ドラマチックなイベントも当然存在しない。城や町ですることといったら、買い物や住民達と「はなす」コマンドで彼らのセリフを聞くぐらいしかない。しかし、私にしてみればこちらの方がなじみが深い。それに比べて、最近のRPGは、キャラのセリフや演出の臭さが鼻につき、とてもやれたものではないのは大変に遺憾に思う。
最後に、これが最も言いたかったことであるが、このゲームの戦闘は非常にテンポが悪い。このゲームでは敵にダメージを与えると敵が点滅するのだが、その時間が異様に長い。これは以前発売されたドラクエXと比べると明確に分かることであるが、これが原因で戦闘がじれったく、非常にストレスがたまる。経験値かせぎが大半のドラクエシリーズにおいて、戦闘のスムーズさを欠くということは致命的な欠点である。その点で、このゲームは駄作である。