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ゲームレビュー
■ スパイロ・ザ・ドラゴン ■

[ 1 ] クラッシュ信者 2004/08/06 19:12TOTAL:70
グラフィック難易度シナリオサウンド操作性
9 点2 点3 点8 点8 点
お買い得度お楽しみ度キャラクター度バグ対策度総合評価
9 点9 点3 点10 点9 点
 DISRUPTORというばりばりの「洋ゲー」(ここでは卑しめの意味で使っている。)を作ったINSOMNIAC GAMESというゲーム会社がとある天才ゲームクリエーターの手によって数々の名作を生み出すゲーム会社へと生まれ変わった。その第1作目がこの「スパイロ・ザ・ドラゴン」である。このゲームの特徴はなんといってもマリオ64で広く知れ渡ったポリゴンで表現された広い空間を自由自在(それでもある程度制限はある。)に動き回ることができることにあろう。この手のゲームは既存のアクションゲームとは違う新たな方向性を確立したといっても過言ではない。しかし、いくつかの問題も生じた。
@視点の問題→360度自由に動き回ることのできるアクションゲームにとっては切っても切れない問題である。今までの経験によると、表示画面が主人公の向いている方向と同じであるのが一番やりやすい。その点このゲーム会社は視点に関して非常に気を配っていて、このゲームの続編やラチェットシリーズなんかはボタン一つで主人公の向いている方向に瞬間的に視点変更されるので非常に便利である。残念ながら本作にはこの機能はないが、ほとんど気にしなくていい。その理由は後で述べる。
AMAPの問題→この手のゲームはステージが広すぎて、目的地がどこにあるのか分からなくなったり、次何を為せばよいのか皆目検討がつかなくなったりする。この点においてもこのゲーム会社は非常に良く理解しており、ラチェットシリーズでは分かりやすい全体MAPをボタン一つで見ることができるし、おまけに目的地に目印までついている。その点、残念ながら本作には全体MAPは存在しないが、代わりにあるものが存在するので全く気にならない。その詳細は後で述べる。 以上にあげた問題がしっかり解決していないと、この手のゲームはどんなに操作性が良くとも、どんなに面白いアトラクションが用意されていようともたちまち糞ゲーと化するのである。それではこのゲームについてはどうであろうか?順に考察することにする。
@について→初期設定でははっきり言って最悪である。視点変更ボタンを押さない限り主人公の向いている方向へ視点が移動してくれないからである。さらに悪いことに視点変更ボタンを押してもゆっくりと視点変更するのでじれったいったらありゃしない。最後のボスとの戦いではこの理由で非常に苦しむことになるから覚悟してほしい。後になって分かったことだがどうやらこれは日本版のみらしい。オリジナル(アメリカ)版では主人公がダッシュすると視点が瞬間的に主人公の向いている方向に変更されるので日本版と違い非常にやりやすい。(日本の)SCEのプロデューサーが日本の消費者にはポリゴン酔い(3D酔い)する人が多いのでこのように変更したというようなことを言っていたが、はっきり言って余計なお世話だ。日本人を10人集めて視点に関して日本版とアメリカ版どちらが良い尋ねてみるが良い。10人中10人がアメリカ版の方が良いと答えるであろう。だいたいあえて名前は言わないが(日本の)SCEのプロデューサーは最低だ。アメリカの不朽の名作もやつの手にかかればたちまち駄作に生まれ変わってしまう。このゲームがプロモーションの割に売れなかったのもやつのせいに違いない。しかし、安心したまえ。ゲームをクリアすれば(これが上にも書いたように非常に苦痛なのだが)、視点に関してだけはアメリカ版で遊ぶことができるようになるからだ。
Aについて→このゲームには全体MAPが存在しない。だから普通に進めると、初めての人は絶対に道に迷い、中にはこんなゲームやれるかと途中で断念してしまう人も出てくるであろう。そこでPOCKET STATIONの出番だ。これでスパークス(主人公の相棒)を鍛えれば、スパークスがステージのあちらこちらに散らばっているダイアをサーチしてくれるようになるのだ。これのおかげでステージ中の全てのダイアを簡単に集めることができる。ダイア集めだけがこのゲームの目的ではないが、ダイア集めのついでに他の目的も果たすことができる。また、ステージのあちらこちらには立て札がたっており、ゲームのアドバイスをしてくれる。初心者には非常に心強い味方になってくれることであろう。どうやらこれらのシステムは日本版のみらしい。これらだけはSCEのプロデューサーによくやったと誉めておきたい。このゲームは、すなわちPOCKET STATIONさえあれば非常に爽快でやりやすいゲームであるが、なければ道に迷うことは覚悟していただきたい。