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ゲームレビュー
■ ファイナルファンタジーII ■

[ 1 ] てせてあぴ 2003/11/30 20:02TOTAL:55
グラフィック難易度シナリオサウンド操作性
5 点8 点9 点7 点5 点
お買い得度お楽しみ度キャラクター度バグ対策度総合評価
5 点2 点7 点1 点6 点
何故今更FC版?と思われるかもしれないが本当はPS版を買おうと思ったのである。しかし他人のレビューを見てFC版と大して変わっていないことが分かったので、お金がもったいないと思いやめました。そしてゲームシステムを理解した上でまたプレイしてみました。

はっきり言ってゲームバランスは悪いです。普通に進めるとミシディアの塔(※1)で瞬殺されるくらい敵が強く、意図的に成長させてやればラスダンでもあくびがでるほど弱いです。この中間が出来なかったんでしょうかね。

バランスと言えば武器・魔法のバランスも悪い。このゲームは熟練度というものがあり、これを上げていってキャラクターを成長させる、のは誰でも知ってますよね。武器は素手と盾を合わせれば8種類。魔法は40種類あります。が、使うのはごくわずかです。武器は迷わず剣と盾にすること、他は要りません。弓は後列から攻撃できますがその分戦闘のテンポが悪くなります。盲目の弓は便利ですが後述する古代の剣の方が役に立つし、これだけのために鍛えるのも馬鹿らしいです。熟練度の上がり方も遅いので弓を使うくらいなら前列から剣(と盾)で攻撃した方が遥かにいいのです。他の種類の武器も少しはいいものがありますが剣に比べれば魅力はありません。単純な攻撃力でみてもマサムネ、ディフェンダー、エクスカリバーがありますし、特殊武器でもブラッドソード2本(※2)、古代の剣と眠りの剣(※3)がありますので武器は剣に尽きます。他の武器(槍など)の存在価値がいまいちわかりません。

魔法はさきほど書いたように40種類あるのですがこの中で必要といえるのはケアル、レイズ、エスナ、テレポ、デジョンくらいのもの。プロテス?ブリンク?いりません、回避率を上げてください。バスナ?シェル?必要ありません、魔法防御を上げてください。バーサク?ヘイスト?なくてもいいです、たたかうキャンセル(※4)してください。(黒魔法だし)。攻撃魔法?即死系魔法だけでいいでしょう。アルテマ(※5)?はぁ?ほんと、バランスわるいです、なんか無理やり作ったとしか思えない魔法がたくさんありますね。

僕がはじめてプレイしたときは、攻撃力が落ちるからと盾を装備しない+ダメージを減らそうとして重装備→回避率ダウン→デスライダー(※6)等から大ダメージを喰らう→パーティーアタックでHPを無駄に上げまくる。でしたね。なんと愚かな、などとは思わないでいただきたい、実際当時のユーザーはほとんど似たようなものだったはずです。何といっても説明書が悪い。これもレビューしてやる。

説明書には”最重要ステータスは回避率です”などとは書いてありません。そりゃ、挫折するユーザーだってでてきますよ、全滅しなかった人なんていないでしょう。HPなんて1000もあれば十分安全圏なのに10000以上まで上げた人だっているんですから。(それはやりすぎだが)。最初、レオンハルト(※7)が仲間になった時「HP低すぎ!」と思ったが、自分たちのHPが高すぎるのだと気付くべきだったのかもしれない。

回避率並に重要なのが魔法防御である。これが低いと簡単に混乱し、「あっ」という間に全滅です。いや、混乱ならまだいい、特に怖いのが石化とクアール(※8)の即死である。この威力は「魔法防御を上げなさい」と言っているようなものです。ならもっと詳しく説明書に書けよ。あの説明書を読んだだけではひたすらパーティーアタックして鍛えるしかないじゃないか。ソフト以前に説明書に問題がある。

それともう1つツッコミを入れたい個所がある。ゲームを早くクリアするためには”赤魔術師(※9)的なキャラ(戦士と魔道士の特徴を持つキャラ)を作らないことです”とある。(うろ覚え)ちょっとまて、赤魔術師?はぁ?これはまぎれもなく前作をプレイしている人を対象にして書かれているといえる。赤魔術師が通用するのはFFの世界だけだろ?さも一般的に知られているような書き方はおかしいと思う。前作をやったことがある人はとくに気がつかなかったかもしれないが初めてFFをやったひとは???なにそれ?と思ったでしょうね。当時のFFはそれほど有名ではなかったのですから。

また、このゲームには魔法干渉(※10)という数値があり、これについても記述がない。わざとだろうな、きっと。僕はブレイクをレベル16まで鍛えました。知性はMAXです。そしてゴブリン一匹にかけてみました。成功率は………50%くらいだったと記憶しています。弱い、弱すぎる。しかし、装備品を全て外して試してみたところラスダンの敵(複数)だろうがドラゴンだろうが瞬殺だった。強い、強すぎる。しかしバランスが悪すぎる、変なパラメータつけるなよ。シリーズ2作目でありながらシステムが恐ろしいくらいに複雑なのである。何の知識もない初心者を完全に排除している。そう、これは上級者向けのゲームなのだ。マニアにしてみれば嬉しい所かもしれない。

グラフィックはファミコンだからたいした事はない。魔法もまだまだ地味。3(※11)と比較してはいけない。ファイアはレベルアップでエフェクトが変わるのだが他の魔法はサボリ。派手さはない。でもブレイク、デスとかはかっこいいと思う。とくに喰らったとき。衝撃が走るね。(涙)

やってて不便さを感じるのはアイテムの所持数ですね、なぜ前作では個数が表示されたのに今回はそれを使わないんだ?持てるアイテム数の限界がすぐにくることは分かりきっていたはずなのに。このため役に立つアイテムがたくさん出てくる終盤は頭を悩ませることになる。また、戦闘中にアイテムを使う場合はあらかじめ装備していなければならない、苦痛だ。(※12)

有名なことだがこのゲームはバグ技が多い。ファイア等の魔法の本装備が特に有名。シェル(※13)は凄いね。ボスも逃げ出すくらいだ(嘘)。しかしいくら凄い技があってもゲームバランスを大きく崩すこともない、もとから崩壊しているからだ。そもそも表技と裏技の境界線がかなり曖昧だ。自分なりに考えてプレイしよう。

シナリオは好きな方ですね、初めて帝国が出てきた作品だし。戦争ものだから人がたくさん死にますね。でも殺すなよ、って思ったことはなかった。みんな男だからだと思います。若い女性ならきっと不愉快だったでしょうね。レイラなんかは女だったから助かったようなもので男ならきっと溺れ死んだという結末でしょう。ミンウはともかくヨーゼフ(※14)は明らかに死んで下さいって感じでしたからね。
今回はリチャード(※15)と一緒に皇帝と戦い、勝利しました。やったぜ、これで大団円。と思ったが何故かリチャードは死んだことに。こら、ふざけんな!こっちはポールの財宝を諦めてまで鍛えたのに。(笑)

なんだかんだ言ってもプレイ回数が最も多いのがこの2です。自分なりにキャラを鍛えられるというのがいいところです。途中で挫折した方は攻略サイトをよく読み、再度チャレンジしてみましょう。

(※1)FF2最初の難所。混乱・石化により初心者は全滅必至。ソフト自体へのダメージも多大。
(※2)対象の最大HPが高ければ高いほど大ダメージを与える究極の武器。初心者用。中級者以上は封印。
(※3)対象にそれぞれ「呪い」「眠り」の追加効果を与える究極の武器。中級者用。上級者は封印。
(※4)FF2で最も有名な技。これ無しでクリアするのは大変。隣で見ていた人は漫画を読み始める。
(※5)ミンウの命と引き換えに手に入れた究極の魔法。上級者用。中級者以下は捨てよう!(笑)
(※6)回避率を無視するユーザーに死の鉄槌を下すために現れた最強の騎士。初心者は瞬殺される。
(※7)ジェネラルより弱いくせに皇帝になろうとした愚か者。蘇った皇帝の台詞はgood job。
(※8)パンデモニウム2強の一角。メッセージスピードが8だと訳がわからないまま殺される。
(※9)1では便利屋として活躍。アビリティシステムのある5に何故登場したのかは不明。
(※10)大きいほど魔法の威力が減少。忠告を無視して赤魔術師を作ろうとする者を苦しめる為の処置。
(※11)FFが大作と言われるようになったのはここから。DQの魔法が地味な事を強調したかったようだ。
(※12)主に武器。戦闘中に金の針を使おうとしても自分にしか使えないというアホさ加減。
(※13)最凶のナイフ。いかなる敵も追加効果で抹殺できる。魔法防御が低い状態で混乱すると即全滅。
(※14)力持ち。転がる岩を見て走れば助かると分かっていながら力自慢をし、挙句に死亡した馬鹿。
(※15)竜騎士団最後の生き残り。性格は生意気。女好きで気を引くためには子供まで利用するキレ者。